トレーサビリティという考え方と計測器
食品の安全をきちんと保証するためには、原料を栽培するときから運搬や加工、包装、出荷に至るまでの過程を追跡することができるようにと、厳格な体制が強化されるようになっています。
このことを食品のトレーサビリティと呼び、測定をする世界でもトレーサビリティの考え方を重視するように変わってきています。
これが計量トレーサビリティという考え方であり、企業が計測器を用いて行っている計測の値がきちんと正確な数値を指し示していることを証明するための取り組みのことを言っています。
これを行う目的は、使用している計測器が、JISで定められている基準器で校正されていることにあります。
校正されているというのはどういうことなのかと言うと、国が正しい基準器とつながりがあるという意味です。
きちんとした流れがあることで、生産を行う現場において、さまざまなものの寸法が正しいと証明されるということです。
トレーサビリティにより計測器を標準化する
計測器の測定結果が正しい値を示しているのかということは、生活や企業の生産活動を円滑に進める上で、たいへん大切なことです。
モノの長さを測ったり、重さを測ったりすることに各種の測定器が利用されます。
その際に使用する即敵の信頼性を担保するために、標準器を用いた計測標準の制度（トレーサビリティ）が整備されています。
計測器は使い続け、時間が経過すると誤差を生じますので、修理もしくは校正の作業を実施する必要があります。
校正作業の履歴が明確に残されており、最終的には国際標準器によって校正されていることが分かることが必要となります。
履歴をトレースできるという意味から、トレーサビリティと呼称する場合があります。
JCSSに準拠した校正証明書が添付される場合があり、これは国家標準のトレーサブルであることを証明します。
正しく取り扱うためには、必要な書類でると言って良いでしょう。
jcss制度とトレーサビリティ・計測器の信頼性
計測器は、使い続けることで誤差を生じますので、一定期間を定めて校正や修理を行なうことが必要となります。
その際には、標準となる測定を用いて機器の調整や校正を実施しますが、計測器のトレーサビリティが重要です。
いつどの機器を用いて校正を実施したのかを明らかにし、校正の繋がりをたどると国家標準器に行き着くことが必要となります。
このとき、計測器はトレーサブルであり、トレーサビリティが確保されていると呼称します。
jcss校正の制度とは、法律（計量法）にて校正基準でありトレービリティを規定すること、及び校正事業者を登録制度とすることで成り立っています。
国家標準の計測基準を定めることで、事業の安定と社会貢献に寄与します。
jcss校正証明書が発行されている事業者を選ぶことで、正しい手順を踏んで校正を実施しもらえます。
この証明書があることで、実施される校正が国際規格に適合していることが分かります。
